シティグループの
アジア太平洋市場プライムファイナンス担当ディレクター、アンドルー・ヒル氏によると、
アジアのヘッジファンドに対する投資家の関心が高まっているようです。
これは、アジアに焦点を絞ったファンドが
別の地域に投資するファンドの成績を上回っていることが背景です。
アジアでは今年、株式投資を超える戦略を採用するヘッジファンドの立ち上げ数が
32に達すると見込まれています。
新たにヘッジファンドを設立しているのは、
金融機関の元幹部やヘッジファンドの退職者です。
その中核となるのが
リーマン・ブラザーズ・
ホールディングスや
シンガポール政府投資公社(GIC)などの出身者です。
アジアでは昨年、世界的な金融危機を背景に、
過去最悪の180本のファンドが閉鎖に追い込まれました。
それでも、
投資家は、次のジョージ・ソロスや
ポール・チューダー・ジョーンズ
を早い段階で知る機会ととらえています。
シンガポールのコンサルティング会社GFIAと
調査会社ユーレカヘッジがまとめたデータによると、
株式のみに投資するヘッジファンドの割合はアジアで約65%と、
世界平均の44%を大きく上回っています。
GICのグローバルクレジット部門責任者を務めた
マーク・オング氏は、信用・株式市場の価格差を利用するヘッジファンドを設定します。
一方、リーマンのトレーダー出身の
ポール・ペンケット、
スティーブン・チェン両氏は、
株式から為替まであらゆる取引を活用するファンドを香港で始めています。
ユーレカヘッジによれば、
アジア投資中心のヘッジファンドは1〜5月期、
プラス12.4%のリターンを上げ、
欧米投資のファンドより好成績を収めています。
欧米よりも多額の損失を被ったため
約240億ドル(約2兆3200億円)の資金が
アジアのヘッジファンドから流出した昨年と比べ、
状況が一変しました。
シティのヒル氏は、
「まだ資金が大挙して戻ってきてはいないが、
進展中の話し合いが一定程度あるのは間違いない」
と指摘しています。
ニューヨークのヘッジファンド運用会社、
ストーンウオーター・キャピタルの
マネジングディレクター、
フランク・ブロチン氏は、
欧米の投資家は、
「母国ではあり得ない潜在的成長力を取り込む」
ために、アジアに資金を投じるべきだと促しました。
同氏は、
「長期間にわたり大きな成長を達成できる企業を見つけるため、
現地ファンドマネジャーを通じてアジアに投資するのは理にかなっている」
と語りました。
シンガポール経営大学の
BNPパリバ・ヘッジファンドセンターのディレクター、
メルビン・テオ氏は
「壊滅的だった昨年の後は、
業界の変革期となるだろう」
と指摘する一方、
「市場は上向くものの、
資金調達は困難となろう」と予想しました。
GFIAのプリンシパル、ピーター・ダグラス氏によれば、今年1〜5月期に新設された
アジアのヘッジファンドは17本で、
このほか15本が設定される可能性があります。
ダグラス氏は
「控えめに見ても、アジアのヘッジファンドは2010年末まで純増するだろう」と語りました。
いましばらくは、
アジアのヘッジファンドに注目が集まりそうです。
好調なアジアのヘッジファンドが人気
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