不況でも年収2500億円を稼ぐヘッジファンドマネージャー


2008年、最も稼いだヘッジファンドマネージャーのランキングが
業界誌アルファ・マガジンから発表され、
25億ドル(2500億円)を稼いだ
ジェームズ・シモンズ氏が2年ぶりに1位に返り咲きました。

2位は昨年の1位、ジョン・ポールソン氏、
3位はジョン・アーノルド氏、
4位はジョージ・ソロス氏
となりました。




 
サブプライム問題をきっかけに100年に1度といわれる、
大不況が襲った08年でしたが、
それにもかかわらず、世界で最も成功しているヘッジファンドのファンドマネージャー達は、
08年も上位25人で
総額116 億ドル(約1兆1600億円)を稼ぎ出しました。
これは、ここ10年間で3番目に多い額だそうです。


アルファマガジンのヘッジファンドマネージャーの平均報酬に関する調査は年1回実施。
世界30カ国以上のヘッジファンド運用会社約550社に在籍する
ヘッジファンドマネージャー800名以上から得た回答に基づいています。




ルネサンス・テクノロジーズを率いる
1位のジェームズ・シモンズ氏の08年の報酬は2500億円でした。

すでに71歳ですが、現役として活躍。
過去にも06年に1位となっていて、
昨年も3位とランキング上位の常連です。

1982年に創業されたルネサンス社は、
これまでの創業以来の年平均リターンは 38%とも言われています。

シモンズ氏本人は積極的にメディアに登場することを嫌う人物で、
あまり素顔を知られてはいません。

しかし、このヘッジファンド業界においては、異彩を放つユニークな人物でも知られていて、
英紙フィナンシャル・タイムズには
「最も賢い億万長者」と名付けられるなど、評価は高いようです。

米マサチューセッツの靴工場の所有者の子供として生まれ、
マサチューセッツ工科大で数学を、
その後カリフォルニア大バークレイ校で文学を学んでいます。

82年のファンド設立までハーバード大、
マサチューセッツ工科大の両校で数学教授にも就いた経歴の持ち主です。
驚異的なリターンの裏側には、その数学的な素地が活かされているようです。

最近のシモンズ氏の報酬は、
04年の6億7000万ドル、05年の15億ドル、
06年が17億ドル、07年が28億ドル。
そして昨年08年が25億ドルです。
そして、現在の資産総額は80億ドル(8000億円)に上るとも言われています。

シモンズ氏はこれまでに、投資戦略や投資手法について言及したことはほとんどありません。

ただ、アルファ誌によれば、
「およそ可能な限りの市場で次々と素早く売買を行なう」戦略が基本だといいます。

また「100人以上の博士号保持者が知恵を結集して作ったコンピュータープログラムを利用している」とだけ語ったといいます。

その言葉どおり、約300人からなる組織は、数学、物理学、宇宙物理学、統計学などの分野で博士号を持つ人材を100人以上も擁しています。

しかし、意外なことに金融業界のバックグラウンドを持つ経験者は雇わないのだといいます。
これで約3兆円の資金を運用しているそうです。

ちなみにランキング17位には、
ルネサンス社のヘンリー・ローファー氏(125億円)が入っています。ローファー氏はシモンズ氏の右腕でもあり、
プリンストン大学で数学の博士号を取得し、
同社でプログラム開発に中心的な役割を担ったというのです。

ルネサンス社は20位以内に2人を送り込んでいて、
もはやヘッジファンド業界での地位は揺るぎないものになっています。



2位のジョン・ポールソン氏は
「金融恐慌から10億ドルを作った男として覚えられるでしょう」とアルファマガジンが評しています。

サブプライムローン関連証券の下落に目を付けて、
ショートに賭けたり、英銀行株も空売りすることで巨額の利を得ました。
個人資産は60億ドルに達しています。

4位ジョージ・ソロス氏は、
08年当初は大きな損失を出しているとも言われたが、持ち直しています。

3位のジョン・アーノルド氏は、
テキサスを拠点にケンタウルスエナジーを運営し、
主に天然ガスなどのエネルギー関連を専門に動かしています。

そのバックグラウンドは、エンロンなのです。

原油先物のトレーダーとしてすぐに頭角を現し、神童とも呼ばれました。

02年に同社の経営破たん後に、自身のポケットマネー8億円で今の会社を設立。

早くも3強の一角を崩す成績を残し、今後の活躍が大いに期待されています。


他に注目なのは、
8位スタンリー・ドラッケンミラー氏。

彼は、ソロス氏の愛弟子となりクォンタムファンドの運用を任されたほどで、独立以来の成績も平均して年率30%以上のリターンを上げてきています。

まだまだ、世界には、いろいろな手法で利益を上げているヘッジファンドマネージャーたちが、
いることを忘れてはいけません。



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